2013年 10月 22日
大いなる希望 創価学会会長 池田大作
二十一世紀まであと三十年
その時 君たちは 人生の最も充実した年代になっている
僕は 二十一世紀をすべて君たちに託したい
いや それは 人類 みなの心でもあろう
未来は すべてが君たちのもの それを決して忘れてはならない
広布の堂々たる歩みを思う時
昭和五十四年に 第七の鐘は ひとたび鳴り終わる
その時 君たちははつらつたる青年と育っていよう
次に新しい 七つの鐘を鳴らすのは君たちしかないことは明らかだ
そのために勉強しよう そのために体を鍛えておこう
失敗もよし 苦しみも 悩みも 喜びも 希望も すべて未来のための財産だ
どんなことがあっても くじけてはならない 退いてはならない
蓮華は泥中より出でて花開く 栴檀も大地から生じていく
ほんとうの人材は 名もない庶民の辛苦の青春のなかに はぐくまれていくものである
ああ 新しい かがやく鐘の音が聞こえてくる
君たちの紅潮した顔 澄んだ瞳 自由奔放にふるまう姿
僕の胸には 二十一世紀の歌声がひびいてくる
大いなる希望 深き生命の絆
君たちのことを思えば 僕も さらに力強く
全生命をかけて道を拓き 舞台をつくっていかなくてはならない
君たちが その大道を晴れがましく 胸をはって闊歩する日を心から待っている
僕の心は ただそれだけしかない
空には 鳥の飛ぶ道がある 海にも 魚の通る道がある
目には見えないが 重力の波は 大宇宙を貫いている
生命それ自体にも 目に見えず しかも厳然と実在する法則があるのだ
諸君が進む大道は たとえ誰人が見ずとも
未曾有の栄光の花道であることを 僕は確信したい
君たちよ 大木となれ 力と福運の葉を茂らせよ
勝利の花を爛漫と咲かせ 実を結べ
僕は 根っこになる 根は見えない 見えなくてもよいのだ
君たちよ 壮大な大殿堂をつくりゆけ
人類のために 未来のために 僕は喜んで その礎石となろう
君たちよ 新しい世紀の建設は 僕と君たちの共同事業だ
君たちは 必ず 僕の望みをかなえてくれるだろう
信頼のきずなをさらに深く 強く結んでいこうよ
大いなる希望 光り燦たる平和
いまなお この地上には戦火が絶えない
民族と民族 国家と国家 思想と思想の対立は 深刻さを加えている
誰の責任でもない みな 過去の大人たちがもたらしたものだ
これからも いやまして 平和への道はけわしいかもしれぬ
だが ひとたび 君たちが立った時には 時代相は一変してしまう
君たちは 平和の旗手だ 逞しい担い手なのだ
世界の友だちと心を一つに 手を取りあって
どこまでも「平和」の二字を貫いていってくれたまえ
人間が 他の天体にまで行ける時が来ているのに
ちっぽけな地球で いがみ合う必要はないはずだ
人類は みな友だちであり 兄弟でなくてはならない
全世界は 君たちが乱舞する庭なのだ 花園なのだ
大地も 大海も ことごとく生命に満ち満ち 一切をはぐくんでいく慈愛にあふれている
そこに いったい なんの境界線が必要か
この地球は みんなのものだ
みんなで協力し 開発し さらに栄えさせていかなくてはいけない
過去の悪夢を断ち切ろう そして 心を開いて 燦たる平和の光を迎え入れよう
この時 この一瞬 刻々と 平和の殿堂が富士のすそ野にそびえゆく
君たちの育つ姿にほほえみながら
そして 君たちの その前途を祝福し たたえながら